2017年4月28日 第139回サイエンスカフェ
「水素」をもっと身近に! 未来のエネルギーを体感しよう
講師:折茂 慎一 東北大学AIMR/東北大学金属材料研究所 教授
プロフィール
1995年広島大学にて博士課程修了。同年から2002年まで広島大学助手(この間、1998~99年にはドイツ?マックスプランク研究所で研究)。2002年東北大学金属材料研究所助教授を経て、2008年より教授、2013年より本学?原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)に所属(この間、2012~14年総長特別補佐(企画担当))。2015年からは金属材料研究所先端エネルギー材料理工共創研究センター長および日本学術振興会?産学協力研究委員会「材料中の水素機能解析技術第190委員会」委員長。文部科学大臣表彰科学技術賞、など受賞。
開催情報
開催日:2017年4月28日(金)18:00~19:45
会場 : せんだいメディアテーク
概要
家庭で、学校で、そして職場で、エネルギーとして「水素」を使う。そう、水素社会の到来が現実味をおびてきました。いくつかの実験をとおして、私たちの暮らしを大きく変える「水素」を身近に体感して下さい。最新の研究で見えてきたその知られざる秘密についてもお話します。
Q&A
Q.「水素を溜める塩」は車のバッテリーやスマートフォンの電池のように何度も使用することで、溜める量は少なくなっていくのでしょうか?
A.材料や溜(貯)め方によっても違いますが、現状の技術ではやはり溜める量は徐々に少なくなる(劣化する)と思います。劣化を防ぐ研究も重要です。
Q.塩から取り出した水素を使うためには、圧縮しないと使いにくいのか?また水素生成だけでなく圧力を加えるコストもかかりますか?
A.「水素の使い方」にもよりますが、燃料電池自動車で使う場合は圧力を加えて(圧縮して)使うことになると思ます。またその過程でやはりコストはかかると思います。
Q.コスト削減に向けての研究はしているのですか?
A.コスト削減の研究は難しいのですが、できるだけ汎用的な(コストがかかりにくい)金属を使うなどの工夫をしています。
Q.水素自動車が走行するようになって、高速道路に水素ステーションのようなものができるようになるのか?
A.できると思いますし、ぜひ作ってほしいと思います。
当日の様子