2010年 | ニュース
元気な日本復活に向けた高等教育機関としての役割と責任 ~「元気な日本復活特別枠」に対するパブリックコメントのお願い~
東北大学をサポートしていただける皆様へ
東北大学総長 井上 明久
平素から本学の活動にご理解、ご支援を賜り、ありがとうございます。
東北大学は、世界リーディング?ユニバーシティを目指して井上プラン(東北大学アクションプラン)を策定し、世界の教育?研究拠点としてたゆまぬ努力を続けてまいりました。
しかし今、平成23年度予算をみると、国立大学法人の基盤を支える運営費交付金をはじめ大学関連予算の多くは、政策コンテストを経て決定される「元気な日本復活特別枠」の要望事業に整理されており、現下の政府方針等を踏まえると、最悪の状況を含め予断を許さない状況にあります。仮にその要望事業が認められなければ、経済的困窮な学生の授業料減免をはじめ教育?研究?診療等への多大な悪影響が憂慮されます。平成16年度の法人化以降、運営費交付金の削減に対し血の滲むような努力をしてきた上での更なる予算の削減は、高等教育の未来に対するビジョンのないままに大学の機能が停滞し、皆様のご期待に十分応えられない深刻な危機的状況につながるものであります。
経済社会の発展に向けた国家戦略としても、知の拠点を支える大学の卓越した研究とそれを反映した教育による人材養成のための未来への投資が不可欠です。東北大学は、未来を見据え、国家の競争力の源泉として、率先して元気な日本復活、経済発展、そして人類社会への貢献に対する役割?責任を果たすことに全力を尽くさなければなりません。このため、私は、東北大学を代表して、開かれた大学としてその経営に勇往邁進してまいります。
この政策コンテストでは、予算編成過程の透明化?見える化を進め、皆様の声を予算編成に反映させる試みとして、「元気な日本復活特別枠」要望事業についてパブリック?コメントを実施しており、その皆様からの声を政策の優先順位付けの基礎資料と位置付けています。つまり、要望事業の採否を左右する決め手の一つが皆様の声なのです。
つきましては、この本学の果たすべき役割?責任とそれを支える「元気な日本復活特別枠」の要望事業の実現について、多くの皆様にご理解とご支援をいただきたく、パブリック?コメントへの積極的なご意見の表明を期待しております。