2014年 | プレスリリース?研究成果
長距離?高速大容量な量子雑音暗号伝送をデジタルコヒーレント通信を用いて世界で初めて実現
インターネット、携帯電話、光通信などのICT技術の発展と共に、高速?大容量な通信システムがグローバルに運用されています。そのような中、やり取りする情報の安全性を確保することが重要になってきています。
東北大学電気通信研究所の中沢正隆教授のグループは、QAM(Quadrature Amplitude Modulation:直交振幅変調)と呼ばれる多値デジタルコヒーレント光伝送方式に量子雑音を付加し、伝送信号をその雑音の中に隠すことにより、高速?大容量の強力な新たな量子暗号伝送に世界で初めて成功しました。当初の実験では10Gbit/sで160km伝送に成功し、その後単一チャネル40Gbit/s-480kmの伝送に成功しました。そして、暗号としての秘匿性が従来の量子ストリーム暗号に比べて二乗倍強いことを実証しました。
問い合わせ先
電気通信研究所 ブロードバンド工学工学研究部門
超高速光通信研究分野
教授 中沢 正隆
TEL: 022-217-5522
FAX: 022-217-5523