2015年 | プレスリリース?研究成果
脳内の報酬のフィードバックが記憶を長期化する
東北大学大学院生命科学研究科の市之瀬敏晴(日本学術振興会特別研究員)、山方恒宏助教、谷本拓教授らを中心とした研究グループは、ショウジョウバエの長期記憶形成に重要な脳内の神経接続を発見しました。 ハエの脳では、ドーパミンを放出する神経細胞が報酬を伝えますが、この細胞が自身のドーパミン信号のフィードバックを受けることによって、記憶が長期にわたって維持されることを明らかにしました。このフィードバックに関わる神経回路に機能不全を持つハエは、記憶が長続きしないことを実験的に証明しました。われわれヒトの脳でもドーパミンが脳の報酬情報に深く関わっています。本成果は、選択的な長期記憶障害のメカニズムのモデルとなります。
本研究成果は、2015年11月17日付けでeLIFE誌(電子版)に掲載されました。
フィードバック回路の顕微鏡写真
フィードバック回路が長期記憶を形成するモデル
問い合わせ先
(研究に関すること)
東北大学大学院生命科学研究科
担当 谷本 拓(たにもと ひろむ)
電話:022-217-6223
Eメール:hiromut*m.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(報道に関すること)
東北大学大学院生命科学研究科広報室
担当 高橋 さやか(たかはし さやか)
電話:022-217-6193
Eメール:lifsci-pr*ige.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)