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電子の動きを操る!-完全可干渉な自由電子レーザーを用いて超高速電子過程の高精度制御に成功

化学結合を担って物質の性質を決定する電子は、アト秒(1アト秒は100京分の1秒)という極めて短い時間スケールで動きます。したがって、物質内の電子の動きを自在に操るためには、アト秒精度の制御を可能にする手法が必要です。
 東北大学多元物質科学研究所の上田 潔教授ら、イタリアのエレットラ放射光施設のケビン プリンス博士ら、ミラノ工科大学のジュゼッペ サンゾネ博士ら等からなる国際共同研究チームは、イタリアの自由電子レーザーフェルミを用いて、完全可干渉な2色の極端紫外線パルスを生成し、2つのパルスの時間差を3アト秒という未踏の超高精度で制御して、物質から飛び出す電子の動きを操ることに成功しました。本研究によって、アト秒時間領域の超高速電子過程の研究が一段と進展し、将来、電子の動きを自在に操ることができるようになると期待されます。
 本研究の成果は、英国の科学雑誌『Nature Photonics』オンライン版(2月22日付)に掲載されました。

2つの光パルスの位相をずらすことにより電子が飛び出す方向を制御する概念図

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問い合わせ先

東北大学多元物質科学研究所
教授 上田 潔(うえだ きよし)
電話:022-217-5381
E-mail:ueda*tagen.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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