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生体分子モーターの自動運転の仕組み 荷物の標識を識別してブレーキが解除される

 神経細胞内では「軸索輸送」と呼ばれる高速輸送システムによって神経伝達物質が軸索の先端まで輸送されています。この輸送を担うトラックの役割を果たすのが生体内分子モーターKIF1Aです。東北大学学際科学フロンティア研究所丹羽伸介助教は、東京大学大学院医学系研究科廣川信隆特任教授、スタンフォード大学Shen Kang教授らと共同で、KIF1Aは自動運転の仕組みを備えることで効率的な輸送を実現していることを発見しました。
 出発地点でKIF1AのブレーキはARL-8と呼ばれる荷物上のタグ(標識や荷物票のようなもの)を識別することで解除されます(図)。目的地にたどり着いて荷物を下ろすと再びKIF1Aにブレーキがかかります。また、この「自動運転」の仕組みの破綻は様々な神経疾患の原因になっている可能性が示唆されました。

 本成果は2016年8月23日にCell Reports誌(電子版)に掲載されました。

ARL8との結合によりKIF1Aが軸索輸送する様子を表す模式図

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(研究関連)
東北大学 学際科学フロンティア研究所
東北大学 大学院生命科学研究科
助教 丹羽伸介
電話:022-217-6195
E-mail:shinsuke.niwa.c8*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

(報道関連)
東北大学 学際科学フロンティア研究所
特任准教授(URA) 鈴木一行
電話:022-795-4353
E-mail:suzukik*fris.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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