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高出力な全固体電池で超高速充放電を実現 全固体電池の実用化に向けて大きな一歩

【要点】

  • 5V程度の高電圧を発生する全固体電池で極めて低い界面抵抗を実現
  • 14 mA/cm2の高い電流密度での超高速充放電が可能に
  • 界面形成直後に固体電解質から電極へのリチウムイオンが自発的に移動

【概要】

東京工業大学の一杉太郎教授らは、東北大学の河底秀幸助教、日本工業大学の白木將教授と共同で、高出力型全固体電池で極めて低い界面抵抗を実現し、超高速充放電の実証に成功しました。

全固体電池の開発は、世界中で競争となっています。特に、通常のリチウムイオン電池より高い電圧を発生する高出力型全固体電池が注目されています。この実用化のために解決すべき課題の1つが、高電圧を発生する電極と固体電解質が形成する界面でのリチウムイオンの抵抗低減です。しかし、界面抵抗低減についての明確な方策はなく、実現性は不明でした。

本研究では、薄膜作製技術と超高真空プロセスを工夫して、高電圧を発生する電極材料Li(Ni0.5 Mn1.5)O4を用いて、固体電解質と電極との良好な界面を作製しました。その結果、極めて低い界面抵抗を実現できました。さらに、その界面は大きな電流を流しても安定で超高速充電が可能であることを実証しました。

この成果は、高出力型全固体電池の実用化に向けて重要な一歩となるのみならず、固体電解質と電極の界面におけるイオン輸送の学理構築にもつながります。

本研究成果は8月1日(米国時間)に米国化学会誌「ACS Applied Materials and Interfaces」オンライン版に掲載されました。

図1. 本研究で作製した全固体電池の概略図(左)と写真(右)

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

東北大学大学院 理学研究科 化学専攻 助教
河底 秀幸(かわそこ ひでゆき)
TEL: 022-795-7727
Email: hideyuki.kawasoko.b7*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

<取材申し込み先>
東北大学大学院 理学研究科?理学部 広報?アウトリーチ支援室
TEL: 022-795-5572, 6708 FAX: 022-795-5831
Email: sci-pr*mail.sci.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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