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X線により硬さを高解像度で可視化

【発表のポイント】

  • 腫瘍、肝硬変、動脈硬化など、生体内の病変部位は、正常組織に比べて硬くなることが知られている。
  • 本研究では、X線イメージングを用いて50 μm程度の高解像度で硬さの分布を可視化する技術の原理実証に世界ではじめて成功した。
  • 超音波診断、MRIなど、硬さを可視化できる従来の技術に比べてはるかに高い解像度で病変が識別できる革新的な医療診断法に発展すると期待される。

【概要】

東北大学多元物質科学研究所の矢代航准教授、同大学院歯学研究科の金高弘恭准教授、首都大学東京(2020年4月より東京都立大学に名称変更)大学院人間健康科学研究科の沼野智一准教授、高島製作所株式会社の川畑義彦取締役代表らの共同研究グループは、X線イメージングを用いて硬さの分布を可視化することに世界ではじめて成功しました。本研究成果は、MRI、超音波診断など、硬さを可視化できる従来の技術に比べてはるかに高い解像度で病変が識別できるような革新的な医療診断法に発展すると期待されます。

本研究成果は、学術誌「Applied Physics Express」に2020年3月19日付(英国時間)でオンライン公開される予定です。

本研究は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)先端計測分析技術?機器開発プログラム(要素技術開発タイプ)(課題番号:JP17hm0102054)の支援のもとに行われました。

図. 本研究で提案された新しい方法によって求められた硬さ(貯蔵弾性率)マップ(左:硬さがほぼ均一な試料;右:硬い領域が内包されている試料)。右の試料においては、硬い領域(破線内)とそのまわりの領域の濃度差はわずかで、通常のレントゲン撮影では識別することができないが、硬さマップでははっきり識別できているのが分かる。

関連動画①(X線イメージングにより求められた試料(ポリアクリルアミドゲル)内の水平方向の変位マップの例1(試料内の硬さがほぼ均一な場合)外部サイトへ

関連動画②(X線イメージングにより求められた試料内の水平方向の変位マップの例2(試料内にわずかに硬い領域が内包されている場合)外部サイトへ

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学多元物質科学研究所
准教授 矢代 航(やしろ わたる)
電話:022-217-5184
E-mail:wyashiro*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

東北大学大学院歯学研究科
准教授 金高 弘恭(かねたか ひろやす)
電話:022-717-8419
E-mail:kanetaka*dent.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

(報道に関すること)
東北大学多元物質科学研究所 広報情報室(担当:伊藤)
電話:022-217-5198
E-mail:press.tagen*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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