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磁歪Fe-Co合金の3次元印刷による環境発電性能向上と軽量化に成功 ―IoT社会,循環型社会の実現を加速―

【本学研究者情報】

〇大学院環境科学研究科 教授 成田史生
研究室ウェブサイト

【発表のポイント】

  • 磁歪Fe-Co合金の金属積層造形技術を確立し、自在な構造設計に成功
  • ハニカム構造化により、単位体積当たりの振動?衝撃発電性能は約5倍、軽量も実現
  • 日常生活で生じる身の回りの振動に利用可能

【概要】

体調管理、老朽化や自然災害の影響を受けるインフラの点検などのためにセンサを取り付けてインターネットで異常を知らせるIoT(Internet of Things)技術の利用が広がりつつあります。センサには電源接続や電池交換を不要にするため、身の回りの未利用なエネルギーを用いる環境発電の開発が求められています。環境発電の代表的な例が、振動で磁場が発生する物理現象の磁歪(じわい)を利用して電気を取り出す技術です。

東北大学大学院環境科学研究科(工学部材料科学総合学科)の栗田大樹助教、成田史生教授とフランス?ロレーヌ大学のPascal Laheurte教授、Paul Lohmuller研究員は、東北特殊鋼株式会社(成瀬真司社長)と共同で、磁歪を示す代表的な素材であるFe-Co合金の金属積層造形技術を確立し、自在な構造設計に成功しました。

例としてハニカム構造の磁歪Fe-Co合金板を造形し、振動?衝撃発電試験を行いました。その結果、緻密な磁歪Fe-Co合金板と比較して約5倍の出力電力が得られました。このハニカム構造磁歪Fe-Co合金板は、非常に軽く、歩行時に生じる振動?衝撃を電気エネルギーとして回収する靴などへの応用が期待され、スポーツ?レジャー用品の多機能化にも対応可能です。また、我が国が推し進めているIoT社会、循環型社会の早期実現にも期待が寄せられています。

図1 磁歪Fe-Co合金

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

<研究に関すること>

東北大学 大学院環境科学研究科
先端環境創成学専攻
助教 栗田大樹
TEL/FAX: 022-795-7344
E-mail: kurita*tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)

<報道に関すること>

東北大学大学院環境科学研究科
情報広報室
助手 物部 朋子
TEL: 022-752-2241
FAX: 022-752-2236
E-mail: tomoko.monobe.d4*tohoku.ac.jp
(*を@に置き換えてください)

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