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電気で動く「やわらかい糸」を開発 -身体に寄り添う次世代アクチュエータファイバ-

【本学研究者情報】

〇学際科学フロンティア研究所 准教授 郭媛元
研究室ウェブサイト

【発表のポイント】

  • 光ファイバ製造技術を応用した、新しい熱延伸技術(注1)によるソフトアクチュエータ(注2)を開発しました。
  • 髪の毛ほどの細さで、電圧をかけるだけで曲がり?縮み?立体的に動くアクチュエータファイバを実現しました。
  • ウェアラブル機器やソフトロボット(注3)など、身体に寄り添う次世代デバイスへの応用が期待されます。

【概要】

柔らかく安全に動作するアクチュエータは、ソフトロボティクスやウェアラブルデバイスなど、次世代の人間共存型技術において重要な役割を担っています。しかし、従来のアクチュエータの多くは金属材料を用いており、高い剛性や動作自由度の制限、複雑な駆動系が課題となっていました。

東北大学学際科学フロンティア研究所?大学院医工学研究科の郭媛元准教授、ならびに工学部 機械知能?航空工学科の秋元有斗学部生(学際科学フロンティア研究所ジュニアリサーチャー)を中心とし、フランスINSA Lyon MatéIS研究所、および日仏ジョイントラボラトリー(ELyTMaX)との国際共同研究チームは、光ファイバ製造に用いられる熱延伸技術を応用することで、電圧をかけるだけで曲がり?収縮?三次元的に動作するポリマー製の超細径ソフトファイバアクチュエータの開発に成功しました。本デバイスは、髪の毛ほどの細さでありながら高い柔軟性と多自由度の動作を実現しており、身体に寄り添うソフトロボットやウェアラブル機器などへの応用が期待されます。

本研究成果は、学術誌ACS Omegaに2026年1月20日付で掲載されました。

図1. 延伸技術により電気で動く「やわらかい糸(ソフトファイバアクチュエータ)」を実現した。

【用語解説】

注1. 熱延伸技術
材料を加熱して柔らかくした状態で引き伸ばすことで、センチメートルサイズの材料を、設計した断面構造を保ったまま、マイクロメートルからナノメートルサイズまで細く加工できる製造技術。もともとは光ファイバ製造に用いられてきたが、近年では電極やセンサ、流路など複数の機能を一本の柔軟なファイバ内に集積できる技術として発展してきた。

注2. ソフトアクチュエータ
ゴムや柔らかい高分子材料などを用いて作られた、「しなやかに動く駆動装置」のことである。電気や空気、熱などの刺激によって、曲がる?伸びる?縮むといった動作を行い、金属製のモーターやアクチュエータに比べて柔軟性が高く、安全に人や生体と接することができる。そのため、ソフトロボット、ウェアラブル機器、医療?ヘルスケア分野など、人の身体に寄り添う技術への応用が期待されている。

注3. ソフトロボット
従来の金属や硬い部品を中心としたロボットとは異なり、ゴムや樹脂などの柔らかい材料を用いて、人や環境に安全になじむよう設計されたロボットを指す。

【論文情報】

タイトル:Thermally drawn soft dielectric elastomer actuator fiber
著者:Yuto Akimoto, Gildas Coativy,Jean-Yves Cavaillé, Jér?me Adrien, Eric Maire, Yuanyuan Guo*
*責任著者:
東北大学学際科学フロンティア研究所 新領域創成研究部
東北大学大学院医工学研究科 バイオファイバ医工学分野 
准教授 郭媛元
掲載誌:ACS Omega
DOI:10.1021/acsomega.5c09586

詳細(プレスリリース本文)PDF

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学学際科学フロンティア研究所
新領域創成研究部
東北大学大学院医工学研究科
バイオファイバ医工学分野
准教授 郭媛元
TEL: 022-795-5768
Email: yyuanguo*fris.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

(報道に関すること)
東北大学学際科学フロンティア研究所
特任准教授 波田野 悠夏
TEL: 022-795-5754
Email: yuka.hatano.c4*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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